今日から父が入院生活に入った。
夕方、娘ちゃんをピアノ教室に迎えに行った足で、そのまま父のところへ行った。
息子くんも一緒に、3人で向かった。
病室へ入ると、イヤホンでテレビを見ていた父が起き上がりニッコリした。
母に今日は私たちにこなくていいよといっていたらしく、ノックしたのは娘ちゃんとわかったけど、こないと思ってたからびっくりしたよといっていた。そんな話は聞いてなかったけど、まぁ、聞いててもいくけどね😄
娘ちゃんが一階の自動販売機へジュースを買いにいった。
息子くんと父と3人になり、唐突にきりだした。
私「ねぇお父さん、お父さんはお母さんのこと嫌いなん?」(嫌いなわけないことは百も承知だけれども)
父「そうではないんやけど、どうしてやろか。。。」
お父さんは、私の言葉の意図していることをすぐに気づいた。。
私「たまに言い方がひどくて、嫌いとしかいいようがないときあるよ。お母さんは私とは違って、そんな言い方されたら傷つくし、落ち込むんよね。」
父「手術がうまいこといったらええのに」
私「お父さんもしかして不安なん?」
父「不安よ」
息子「そりゃ不安に決まっとるやろ」
私「お父さんは強靭な精神力やから、希望の光しか見てないんかと思ったわ」
父「お父さん、もし手術がうまいこといって帰ってこれたら、今までのお父さんはおらんけん」
「いなくなるって」心の声
私は父の意外すぎる言葉に、一瞬言葉を失った。息子くんもきっと言葉を失っていたと思う。後から聞いたら、かなり驚いたといってた。
私「おらんって、ええ意味で?それやったら嬉しいよね」
父は普段の自分勝手な言動を、心身ともに生まれ変わる宣言をした。
父が自らこんなことを言ったのを聞いたのは、もしかしたらはじめてかもしれない。。
父の素直な気持ちなんだろな。。と感じた。もしかしたら、この瞬間だけの気持ちなのかもしれないけれど、父の意外な柔らかくて優しい言葉に、心がギュッギュとなった。
父「それにしても、サラダよう食べたな。美味しかったよ。ありがとう」
なんだか、夢のような会話だ。息子くんは黙って聞いていた。
そのうち娘ちゃんが帰って来て、一年前の手術の話や、元気になったら旅行にいく話をキャッキャッ言いながら話した。
息子「旅行。。俺は受験生やからいけんかなー」
帰りにファミマによって、おにぎりを買って3人でお花見。
ちょうど沈む夕日がかなり大きくて、
息子「俺、こんな大きな太陽みたんはじめてや」
娘「私もはじめて!!」
興奮ぎみに話してくれた。
大きな太陽が沈むと、ピンクの空が広がった。ピンクの空に、ピンクの桜。水面に映るリフレクションは最高にうつくしくって、息子くんにここで写真を撮るようすすめた。
(息子くんの撮った写真)
自分で撮った写真が想像以上にうまく撮れたみたいで、夢中で写真を撮っていた😄
お母さんは写真を撮るのは得意じゃないけど、綺麗な瞬間を切り取るのは得意かも。
息子「桜見にきて空みよる人がおるしー」
私「ピンクの空可愛いすぎるやん。桜はもちろんみてるよー 笑」
ここで今お握りを食べるのは、危険すぎるくらい娘ちゃんの手がヤバい。。そんな助言を受け、薄暗くなってしまったのでおうちに帰って来ておかずをプラスしてご飯を食べた。
桜綺麗やったねって話ながら食べていたけど、気づいたら仮面ライダーの話に変わっていた(笑)
それから、実家へいって父が言っていたことを母に話した。これは伝えておかなきゃと。
母も胸をつまらせていて
「そんなこというたん?そうなったらええね」
「びっくりやろ。そんな言葉がでてくるとは。」
いままで、父の嫌な言動に腹が立ったり悲しかったり。。愚痴も絶えなかった母の顔が、とっても優しい顔になった。
今日はなんてよい日なんだろう。
散りゆく桜
イトヲカシ。。
こんな綺麗な空で繋がりたい。
空は繋がっているよ。